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記事の詳細

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最初に、決算書に関する常識についてお話ししましょう。

決算書の中心的な存在は、なんと言っても損益計算書(P/L)です。

損益計算書とは、その名のとおり、その企業の「利益」を計算しています。

一般的に「利益」とは「儲け」のことですから、企業が黒字なのか赤字なのか?

儲かっているのか儲かっていないのか?

という話の際には、ほとんどの場合この損益計算書で計算された「利益」のことを指しています。

しかしながら「損益計算書」の「利益」というのは、いくつかの会計ルールに従って計算されたものですから、

その計算の前提となるルールを知っておかなければなりません。

まず重要な点は、損益計算書の利益計算は「期間損益計算」という計算方法がルールとして定められていることです。

すべての会社は、少なくとも1年に1回は利益を計算しなければならないことが法律で定められていますので、

会社はその法律に従って利益を計算するための計算期間を自分で決めておかなければなりません。

しばしば「決算日」という言葉を耳にすると思いますが、この「決算日」というのが、

期間利益を計算する計算期間の締め日を表しています。

決算日が3月31日であれば、損益計算書の利益計算は、

4月1日から3月31日までの1年間を対象とし、その1年間の利益を計算することになります。

平たく言えば、損益計算書は、毎年毎年の利益だけを計算するということです。

次に重要なルールは、利益を計算する場合に、現金や預金といったお金の増減ではなくて、

経済的な価値の増減に基づかなければならないというルールです。

ちょっとややこしい言い方になりましたが、例えば、代金後払いの約束で商品を売った場合、

まだ販売代金を受け取っていないとしても、「儲かった」と考えなければいけないということです。

このようにお金の収支を離れて、利益を計算する方法のことを「発生主義」と呼びます。

損益計算書の利益計算には、もう1つ面倒なルールがあります。それが「費用収益対応の原則」です。

例えば、商品を100個仕入れてその代金を支払ったとしましょう。

商品100個分のお金は、すでに使ってしまっています。そしてその商品のうち30個が、どうにもこうにも売れ残ってしまったとしましょう。

この場合の利益計算は、売れた分の70個の仕入代金のみが費用となります。

売れ残った30個分は費用になりません。

この「費用収益対応の原則」を簡単に言うと、費用は売上に対応するものだけに限定するというルールです。

だから、売れ残った商品は売上にかかわっていないものとして、費用にすることができないのです。

「期間損益計算」「発生主義」「費用収益対応の原則」は、いずれも深い意味を持っています。

企業は、永遠に事業を続けようとしていますから「期間損益計算」というルールがなければ、いつまで経っても利益を計算することができません。

現代の株式会社の仕組みからすれば、

多くの投資家は、儲けの一部を配当してもらうことを期待して、株主となって企業に投資をしてます。

しかし、いつまでも利益が計算されなければ、いつまでも利益配当がないということになり、

これじゃあまるで詐欺に遭ったような気分になってしまいます。

だから、少なくとも1年に1回は利益を計算して「今年はこれだけ儲かりましたから、これだけ配当しますね」とか、

「今年はこの程度しか儲からなかったんで、配当はできないんです。ごめんね」なんていう報告をしてあげないとダメなのです。

しかも、投資家というものはいつでもよりよい出資先を探していて、

現在の投資先よりも利回りのいい投資先を見つければ、株を買い換えてしまおうと考えています。

なんとも虫のいい話ですが、現代の株式会社というのは、

こういう虫のいい投資家に支えられて大きな事業をやっているわけですから、投資家を保護する必要があります。

そして、投資家がいろいろな会社の業績を比較しやすいように、

利益計算の方法についても、「発生主義」とか「費用収益対応の原則」といったルールを設けて、

すべての企業に、このルールを守らせる必要があるのです。

そして、ここが肝心なところですが、結局のところ会社の利益計算というものは、

株主のために、業績についての報告を行わせることが最重要のテーマとなっているのです。

会計ルールそのものも、この「報告」という目的のために作り上げられたものなのです。

ところで中小企業の社長のみなさん、あなたの会社にこんな「報告」なんて、本当のところ必要だと思いますか?

あなたの会社に利益の分配を期待して投資してくれている投資家がどれだけいますか?

ひょっとして、社長のあなただけが投資をしていませんか?

百歩譲っても、あなたの会社の株主は、社長の親族か、ごく親しい友人しかいないんじゃないでしょうか?

そうなんです。

現行の会計ルールが目指している投資家保護っていうのは、上場企業のようなごく一握りの会社の都合によるものです。

我が国のあらゆる企業の数に対して、上場企業の数なんて、たったの0.2%。

上場していない会社でも、多少は第三者からの出資を受けているケースがあるでしょうが、

そういう会社を含めたところで、残りの90%以上の会社にとっては、

「報告」を前提とした会計ルールなどほとんど必要もなく、役にも立たないことになると思いませんか?

現行の企業会計におけるルールの最大の問題点は、

そのルールが「報告」のために作られたものであり、

ほとんどの中小企業ではそんな報告を必要としていないことです。

例えば、あなたの会社はこれまでに株主に対してどのくらいの利益配当をしてきましたか?

「株主って俺のことだろ。そんなもん、やったことないよ」っていう社長が多いんじゃないでしょうか?

配当が必要な株主がいないのであれば、配当の前提としての利益を計算して出す損益計算書の数字など、鵜呑みにするわけにはいきません。

実際、期間損益計算にこだわって、毎年の利益なんか見る必要はないです。

もしも、経営の道しるべとして業績を知りたければ、もっと小まめに利益を計算するべきです。

それとは反対に、3年とか5年とかの長い期間を考えて戦略的にお金を使うこともあるでしょうから、

単年度の利益だけでうまくいったとか、失敗したとか判断するのはナンセンスなケースもあるはずです。

まだお金を受け取っていないのに「利益」に計上されるのもピンとこない話です。

やっぱり商売っていうのは、お金を受け取るまでが勝負。

そんなふうに考えなければ商売上がったりです。

売れ残った商品が、費用じゃなくて財産の一部だということは少しは理解できますが、

どうにも売りようのない商品まで費用にできないというルールの中で「社長、今年は利益が出てよかったですね」なんて言われても嬉しくないですよね。

結局、損益計算書の利益で会社の業績を判断するっていうのは、

株主の都合だけであって、社長はそういう考え方を飛び越していくべきなのではないでしょうか。

 

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