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主に入院に備える民間の医療保険に加入することについて、たびたび否定的な見解を示してきました。

その主な理由は以下の3点です。

・健康保険に高額療養費制度があるから
・老後の入院などのリスクと、保険の仕組みの相性が悪いから
・販売手数料など契約に要する「費用」と、保険商品や特約ごとに給付金の「支払い実績」が開示されておらず、透明性に欠けるから

今回は私が医療保険をお薦めできない理由をもう一つ挙げます。

「売れ筋商品の保障内容が中途半端だから」です。

そもそも保険の存在意義は、めったに起きないものの、

いざ起きると経済的打撃が大きいリスクに備える点にあります。

そう考えると、医療保険に求められる入院保障は明確です。

日帰り入院のような短期で費用がそれほどかからない病気やけがではなく、

貯蓄などでは対応が難しいほど長期にわたる入院への保障のはずです。

厚生労働省の患者調査(2011年)をみると、平均在院日数は32.8日。

傷病分類別で長期にわたるのは

(1)「精神および行動の障害」296.1 日

(2)「神経系の疾患」76.2 日

(3)「循環器系の疾患」45.3 日

――の順です。

平均在院日数が60日を超える傷病を抜粋すると、表のようになります。

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いずれも65歳以上の在院日数が総数よりずっと長く、なかでも

「統合失調症、統合失調症型障害および妄想性障害」

「血管性および詳細不明の認知症」

「アルツハイマー病」

の長さが目立ちます。

「血管性および詳細不明の認知症」「統合失調症、統合失調症型障害および妄想性障害」は上記の疾病分類では

(1)に、「アルツハイマー病」は(2)に属します。

この3つの傷病は15~64歳の間でも長期入院が発生していますが、

同調査による総患者数は122万5000人と、総人口に占める割合は100人に1人弱です。

65歳未満ではさらに低い割合だとみていいと思います。

(1)(2)以外の疾病分類で、平均在院日数が100日を超えているのは、

(3)に属する「脳血管疾患」がありますが、これも65歳より上の年代です。

こうしたデータを知ると、医療保険の主力として販売されている入院保障の狙いがよく分からなくなるのです。

売れ筋商品である「1回の入院で60日まで、通算1095日まで」の保障では、

65歳以上の「統合失調症、統合失調症型障害および妄想性障害」には不十分です。

また糖尿病・高血圧性疾患・肝硬変・慢性腎不全だと120日、

がん・心疾患・脳血管疾患の三大疾病なら日数無制限で保障するという基準にも疑問が湧きます。

平均在院日数が比較的長い脳血管疾患はともかく、

それ以外は特別扱いすべき疾病のようには感じられないからです。

むしろ「統合失調症、統合失調症型障害および妄想性障害」に対する通算保障日数を無制限にする方が現実的でしょう。

それによって保険料が高くなるのであれば、保障の対象を入院31日目や61日目からにすればいいのです。

あるいは、あえて精神・神経系の病気を保障対象から外すことで、より低価格の商品を作る手もあるかもしれません。

いずれにしても、現役世代が医療保険に加入して老後に備える場合は「時間のリスク」を無視できません。

例えば30代半ばの人が約30年後に受け取れる給付金の価値や、入院日数の長さは想像できないからです。

かといって60歳になって加入すると、入院日額1万円のプランでは、

保険会社や商品にもよりますが年間保険料は12万円前後に達することもあります。

毎年12日ほど入院する人にとってはともかく、安い買い物ではないでしょう。

もちろん医療保険が保障するのは入院に限りません。

しかし冒頭の3つの理由で触れたように、

保険で得られるそれぞれの保障がどれくらい加入者の役に立つのかを消費者が判断できる情報は保険会社から提供されていません。

商品価値に不明な点が多い保険の場合、やはり加入を急ぐ理由は見つけにくいと考えていいのではないでしょうか。

 

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