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日本の法人税の実効税率は約36%で、独(29.6%)、英国(24%)、中国(25%)、韓国(24%)などと比べて高くなっています。

海外企業の誘致を積極的に推進しているシンガポールなどは17%です。

法人税の負担が軽くなれば企業には手元資金が増えます。

製品の価格競争力も強化されるでしょう。

そうして企業を元気にして経済を活性化しようというのが、法人税減税の狙いです。

法人税減税で経済は活性化するのか?

しかし、「はたして法人税を下げれば経済は活性化するのか?」と言うと、かなり異論があります。

よくあるのは「日本の企業はそもそも今でも法人税を払っていない」というものです。

今、日本にある法人数はおよそ250万社。そのうちの約73%、およそ180万社が赤字法人です。

つまり今法人税を減税しても3割弱の黒字法人にしか効果はありません。

特に中小・零細企業の8割は赤字ですが、それは分からないでもありません。

もともと中小・零細企業は経営資源が乏しく、収益力が弱いところが多いのは事実です。

儲かっているところであっても、少額の利益なら節税のためにちょっと経費を使って赤字にしているところは少なくないでしょう。

所得の多い個人のほうが、節税のために法人を作ることもよく行われています。

意図的に赤字にしているわけですね。

だから、法人税減税の恩恵を受けるのは一部の大企業だけと言われています。

しかし、実際には大企業もそれほど払っていないのが現状です。

税金には「租税特別措置法」(通称:特措法)というのがあり、一定の要件を満たせば税金を軽減できるようになっています。

「〇〇をしたら法人税を●%優遇する」とか「△△をしている企業の法人税は●%」という感じの軽減措置です。

この特措法は、実はものすごくいっぱいあります。

エネルギー関連とか設備投資資産の償却関連が特に多く、大企業はかなりその恩恵を受けています。

ですから、実はすでに法人税の実質的な負担率は欧米諸国並みに低い、という大企業は少なくないのです。

ですから、現実には法人税の減税をしたからと言って企業の手元現金が増えて経済が劇的に元気になる! なんてことはないわけです。

では何のために法人税減税をするのか、という話になります。

「法人税を下げて海外の優良企業に日本に来てもらう」というレベルにするには

シンガポール並みに20%を切るくらいにしないといけないでしょうから、少し無理があります。

そこまでいかなくても、「グローバルな活動をしている日本企業に日本で活動してもらう」という程度の効果はあるでしょう。

日本の企業は外国のグローバル企業に比べて「六重苦」と言われるような厳しい環境で戦っています。

円高、雇用規制、高い電力コスト、貿易自由化の遅れ、厳しい環境規制、

そして高い法人税率の「六重苦」は、日本企業低迷の元凶と言われました。

民主党政権はそれに対して積極的に対処しませんでしたので経済界がそっぽを向いてしまった時期がありました。

「経済再建」を目指す安倍自民党政権が、金融緩和をして円高を解消したり、

TPPへの参加検討をしたり、派遣法を見直したり、シェールガスの権益確保などに動いたりしているのは、

すべて「六重苦」の解消のためです。つまり、法人税減税の狙いは「日本企業の経済活動環境の改善」なのです。

法人税減税は、「大企業優遇」と批判されがちです。

確かに法人税減税の直接的な恩恵を受けるのはグローバルな経済活動をしている一部の大企業です。

では、国内で仕事をしていて、かつその多くは赤字である中小企業には法人税減税は関係がないかというとそうではありません。

中小企業は大企業から多くの仕事を請け負っています。

大企業が苦境に立つことは日本経済のすそ野を支える中小企業にとっても困ること。

それらの企業が作る製品を通じて、私たち個人にももちろん影響があります。

日本企業の大きな工場はもう日本には建設されなくなっていますが、本社を海外に移転する企業も増えています。

企業が出て行ってしまうと雇用がなくなり、失業する人が出てくるでしょう。

工場がなくなり、働く人がいなくなれば、その地域全体の経済的ダメージがあります。

まずはこれ以上、企業を外国に出て行かせないことが大事だと思います。

法人税減税は、「政府は日本企業の経済活動の環境整備に向けて頑張っています!」という意思表示でもあるのです。

「法人税減税=大企業優遇」とか「赤字企業ばかりだから無意味」と批判ばかりせずに、多面的かつ長期的視野で評価したいものですね。

 

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